F1第16戦イタリアGP(モンツァ・サーキット)の暫定スターティンググリッドが発表された。全20名の内、約半数近い9名ものドライバーがグリッド降格ペナルティを受けることが決まっており、スターティンググリッドは予選結果とは大幅に変わった。
●【2022F1第16戦イタリアGP】スターティンググリッド
“トラフィック・パラダイス”ならぬ“ペナルティ・パラダイス”状態の暫定スターティンググリッドだが、まずは「予選結果」と「暫定スターティンググリッド」で、グリッド降格ペナルティを受けたドライバー9名を整理しよう。
ハースF1勢は2名とも「15グリッド降格ペナルティ」を受けたものの、他3名が「最後尾スタート」になったことで、結果的に「グリッド昇格」になっている。規則上では「15グリッド降格」を超えると「最後尾スタート」になってしまうが、ハースはパワーユニットとギアボックス交換をギリギリの「15グリッド」に抑えたことで、結果的に3グリッド上がったことになる。
■予選結果→暫定スターティンググリッド
2→7 M.フェルスタッペン(レッドブル)※+5
4→13 S.ペレス(レッドブル)※+10
11→14 E.オコン(アルピーヌ)※+5
12→15 V.ボッタス(アルファロメオ)※+15
19→16 K.マグヌッセン(ハース)※+15
20→17 M.シューマッハ(ハース)※+15
3→18 C.サインツ(フェラーリ)※最後尾
5→19 L.ハミルトン(メルセデス)※最後尾
15→20 角田裕毅(アルファタウリ)※最後尾
■9名の降格ペナルティとその理由
▼+5グリッド
【マックス・フェルスタッペン(レッドブル)】
・5グリッド降格:5基目(ICE)
▼+5グリッド
【エステバン・オコン(アルピーヌ)】
・5グリッド降格:5基目(ICE)
▼+10グリッド
【セルジオ・ペレス(レッドブル)】
・10グリッド降格:4基目(ICE)
▼+15グリッド
【バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)】
・15グリッド降格:6基目(ICE)、7基目(TC、MGU-H)
▼+15グリッド
【ケビン・マグヌッセン(ハース)】
・15グリッド降格:5基目(ICE、TC、MGU-H)
▼+15グリッド
【ミック・シューマッハ(ハース)】
・5グリッド降格:5基目(ICE)
・10グリッド降格:6基目(ギアボックスのケースとカセット、ギアボックスのドライブライン、ギアチェンジコンポーネントと補助コンポーネント)
▼最後尾
【ルイス・ハミルトン(メルセデス)】
・最後尾:各4基目(ICE、TC、MGU-H、MGU-K)
▼最後尾
【カルロス・サインツ(フェラーリ)】
・15グリッド:5基目(MGU-K)、3基目(ES)
・5グリッド:4基目(CE)
合計20グリッド降格となり、FIAスポーティングレギュレーション28.3で定められている計15グリッドを超過したため、最後尾スタートになった。
▼最後尾
【角田裕毅(アルファタウリ)】
・10グリッド降格:累計5回の戒告処分(バーレーンGP、オーストラリアGPx2回、モナコGP、オランダGP)
・最後尾:各6基目(ICE、TC、MGU-H、MGU-K)
・3グリッド降格:黄旗無視(+2ペナルティポイント、12カ月累計8ペナルティポイント)
このモンツァは抜きやすいサーキットということもあり、多くのドライバーがパワーユニット関連やギアボックス関連のパーツを“戦略的”に交換した者もいることで、このような状態になっている。
■新しいウィナー誕生か?
9名ものドライバーが降格ペナルティを受けたことで、結果的に暫定スターティンググリッドは次のようになった。
トップ3にはルクレール、ラッセル、ノリスの若手が並び、イタリアGP優勝経験者のリカルド、ガスリー、アロンソが続き、ここまでがトップ6だ。
5グリッド降格のフェルスタッペンは7番グリッドからイタリアGP初優勝を狙う。
これがF1デビューとなるニック・デ・フリース(ウィリアムズ)は8番グリッドからトップ10入賞を狙う。
■【F1イタリアGP】暫定スターティンググリッド
1 C.ルクレール(フェラーリ)
2 G.ラッセル(メルセデス)
3 L.ノリス(マクラーレン)
4 D.リカルド(マクラーレン)
5 P.ガスリー(アルファタウリ)
6 F.アロンソ(アルピーヌ)
7 M.フェルスタッペン(レッドブル)※+5
8 N.デ・フリース(ウィリアムズ)
9 G.ジョウ(アルファロメオ)
10 N.ラティフィ(ウィリアムズ)
11 S.ベッテル(アストンマーティン)
12 L.ストロール(アストンマーティン)
13 S.ペレス(レッドブル)※+10
14 E.オコン(アルピーヌ)※+5
15 V.ボッタス(アルファロメオ)※+15
16 K.マグヌッセン(ハース)※+15
17 M.シューマッハ(ハース)※+15
18 C.サインツ(フェラーリ)※最後尾
19 L.ハミルトン(メルセデス)※最後尾
20 角田裕毅(アルファタウリ)※最後尾
参考までに、予選結果は以下となる。
■【F1イタリアGP】予選結果
1 C.ルクレール(フェラーリ)
2 M.フェルスタッペン(レッドブル)※+5
3 C.サインツ(フェラーリ)※最後尾
4 S.ペレス(レッドブル)※+10
5 L.ハミルトン(メルセデス)※最後尾
6 G.ラッセル(メルセデス)
7 L.ノリス(マクラーレン)
8 D.リカルド(マクラーレン)
9 P.ガスリー(アルファタウリ)
10 F.アロンソ(アルピーヌ)
11 E.オコン(アルピーヌ)※+5
12 V.ボッタス(アルファロメオ)※+15
13 N.デ・フリース(ウィリアムズ)
14 G.ジョウ(アルファロメオ)
15 角田裕毅(アルファタウリ)※最後尾
16 N.ラティフィ(ウィリアムズ)
17 S.ベッテル(アストンマーティン)
18 L.ストロール(アストンマーティン)
19 K.マグヌッセン(ハース)※+15
20 M.シューマッハ(ハース)※+15
※:グリッド降格ペナルティ