F1第7戦モナコGP(モンテカルロ市街地サーキット)の2日目、気温26℃、路面温度45℃、照りつける太陽の下で、ポールポジションを争う予選が行われた。
●【2022F1第7戦モナコGP】予選Q1-Q2-Q3のタイム、周回数
■Q1:ガスリー、アタックに間に合わずまさかの敗退
Q1序盤はペレスやアロンソが上位を争ったが、ルクレールが1分12秒569をマークしてトップに立つと、サインツが0.047秒差で2番手に、ラッセルが0.15秒差で3番手につけた。
残り2分、角田がターン10のヌーベルシケイン入口で左フロントタイヤをガードレールに接触し、赤旗中断となったが、なんとかピットまで戻ってきた。
ピットレーンにはラストアタックを待つドライバーたちの行列ができ、赤旗後にセッションが再開されると猛烈な勢いでタイムアタックが行われた。
この時点でダニエル・リカルド(マクラーレン)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)、角田、チョウ・グァンユ(アルファロメオ)が暫定のドロップゾーンに位置しており、15番手のランド・ノリス(マクラーレン)もうかうかしていられない。
十分なタイムを出していると判断したフェラーリ、メルセデスのジョージ・ラッセル、レッドブルは走らなかった。
ノリスは5番手に浮上し、角田は9番手まで上げてQ1突破の安全なタイムを確保した。
各ドライバーが続々とタイムを更新して順位はめまぐるしく変わっていくが、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は赤旗後にピットを離れるのが遅すぎ、コントロールラインを通過する直前でQ1のチェッカーに切り替わってしまい、最終アタックをすることができないまま17番手でQ1敗退を喫した。
Q1敗退は、アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)、ジョウ・グァンユ(アルファロメオ)の5名だった。
■Q2:角田裕毅が0.1秒届かず敗退
Q2は、ルクレール、ペレス、サインツ、フェルスタッペンの4名がほぼ0.5秒以内につけてセッションが進む。
ケビン・マグヌッセン(ハース)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、角田裕毅、リカルド、ミック・シューマッハ(ハース)はトンネル出口の後のターン10のエイペックスでミスし、オープニングラップのタイムを抹消されたため、暫定的にドロップゾーンに入ることになった。
フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は10番手でギリギリQ3進出を果たしたが、角田はコンマ1秒差の11番手でQ2敗退を喫した。
Q2敗退は、角田、ボッタス、マグヌッセン、リカルド、シューマッハだった。
■Q3:母国の英雄ルクレールが2年連続ポール獲得
トップ10争いは激しくなることが予想され、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「予選は見ものになる」と語っていた。
トップはルクレール、2番手には0.225秒差でサインツ、3番手にペレス、4番手にフェルスタッペンが僅差でつけている。ルクレールとの差は0.225秒差だ。接戦の中、最終アタックが始まる。
緊迫ムードの中で行われていた最終アタック中、恐れていた赤旗が出た。ペレスがトンネル手前の右ターンでリアを失ってクラッシュしたのだ。すぐ後ろでアタックをしていたサインツはイエローフラッグの確認が遅れてしまい、スピンしてペレスに軽く接触してしまった。
Q3はここで実質的に終了となった。これにより、ルクレールが2年連続でポールポジションを獲得、サインツが2番手で、フェラーリがフロントローを独占した。
レッドブル勢は、ペレスが3番手、フェルスタッペンは4番手となった。フェルスタッペンはセクター1で自己ベストを更新していたことから順位アップを期待されていたが、マシンを降りたフェルスタッペンは落胆していた。
コースの一部にもなっているプールで泳ぎを覚え、地元で生まれ育ったルクレールは、過去の不運を払拭し、ホームレースで栄光のチェッカーフラッグを受けることができるだろうか。
F1モナコGP決勝レースは、日本時間22時から始まる。